MAISON SHIRO 2024/4

自然と繋がるコスメティックブランド
我々のSHIROの解釈は、決して表面的に化けるコスメではなく、肌に心に浸透していくイメージです

そんなブランドを表現する暮らしとは?
今回の思考は自分に対してその問いかけからスタートしました

仕切りなく繋がる空間、大自然に開放された感覚
その中心的存在にはパウダールームを配置しました
光が降り注ぐその核となる場所は自然の移ろいや肌で感じる風の感覚など、時間の変化で様々な表情を見せてくれます

快適性を求め続けてきた住空間には、そんな変化を感じ自然と繋がっていく要素が薄れてしまっているように感じる中、ここメゾンシロはその大切さに改めて気づく場所になればいいなと、まるで、SHIROの商品のように、、、

森の都合に合わせる建築
その今井さんの想いを、志のある建築としてコンセプトを設け、人の都合でまとめられたメンテナンスフリーな住宅ではない自然と人が受け入れ合う建物を目指しました
柱の割れ、外壁の伸縮などに、長い時間軸で付き合っていくように様々な検討を重ねました
私の役割は、森の都合に合わせた建物をつくりながら、SHIROのブランドイメージに調律を合わせていくこと、色や素材、開放性、手触り、視覚、引算、まさに五感でブランドを表現するデザイン
です

そこには、普段の仕事では考えられないほどの時間と手間と挑戦が詰まっています
関係者の皆さんが投げ出さずにやりきれたのも、今井さんの志に根っこの部分で共感しているから、、

その志が1本の大きな木だとすると、我々はそこに集まる鳥や動物で、その実をまた別の場所に運び、森が拡大していく
また、この宿に宿泊される皆様もそんな種を持ち帰っていただきたい
森の循環へのきっかけになればいいなとおもいます

どんな動きも1人の矛盾への取り組みから始まるといわれています
資本主義の経済優先で物事が動くことに囚われず、地球の未来を大きく遠い視点で眺める時間を、ここで過ごしてもらえれば幸いです